『プラチナドライブプロジェクト』

瀬戸窯業高等学校(愛知県)
佐藤 愛香さん/横田 美空さん

高齢者による自動車事故のない社会の実現のため、自主返納制度を促進するアイデアです。公共交通機関の発達した都市では免許を返納しても生活していけますが、地方になるほど車を失うことで、生活が立ちいかなくなります。そこで、免許返納した場合の不便さを調査し、公共交通機関や乗り物が便利につかえ、身分証のかわりにもなるという付加価値をつけた「プラチナカード」を交付。高齢者だけではなく社会に広く働きかけます。

デザセン学生スタッフからの応援メッセージ

今私たちは、車ありきの生活や社会システムの中で生きていて、「免許を失うこと=生きづらくなる」イメージを持っています。 この提案は、高齢者による自動車事故がおきない社会にするために、免許証の自主返納制度を普及させるアイデアです。「プラチナ」というネーミングも何か特別感を促進していて素敵な感じですが、そもそもこの制度が普及しない課題がどこにあるのかを掘りさげ、免許を返納することで「車の運転ができなくなる」「生活圏が狭まる」などのマイナスイメージに着目し、そこから事故を防ぐ目的以外の返納メリットを新たに構築しようとしているところが素晴らしいと思いました。

その中でも「農業サポート」「自動運転車試乗権」などは、新しいユニークなアイデアですね。ですので、私たちにとっては、このアイデアの良さや楽しさがちょっと実感しにくいとも言えます。プレゼンテーションを聞いている私たちがもっと実感できるように、自動運転車の開発メーカーの方へインタビューして意見を聞いたり、高齢者と農業を始めたい若者それぞれのニーズのマッチングや可能性を調査した資料などもあると、このアイデアは「すぐにでもあったらいい未来」に感じてくれる大人たちが増え、実現を加速させる力(デザイン)になっていくと思いました。

『プラチナドライブプロジェクト』
『プラチナドライブプロジェクト』

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード