『駄菓子屋が世界を救う』

市川工業高等学校(千葉県)
北島 優芽さん/安東 美月さん/小東 勇作さん

かつて「駄菓子屋」は、町の社交場として人々が集い、子どもにとってもお小遣いの範囲でお菓子やおもちゃを楽しめる身近な存在でした。そんな駄菓子屋を、世界中の子どもたちが人種や世代を超えて交流できる世界のコミュニティーとして復活させ、幼い頃から世界に触れる経験を積みながら、ボーダーレスな社会を目指す提案です。

デザセン学生スタッフからの応援メッセージ

「戦争」「駄菓子屋」と、まったく性質も規模も異なる二つの社会課題を、思い切って掛け合わせ、新しいアイデアを生み出そうとしています。社会課題×社会課題は、相性の良い組み合わせを見つけることは難しいのですが、「子ども」「平和」という2つの共通点を見出だし、融合させたところが見事です。

さらに深めていくとすれば、「駄菓子屋」の要素や機能を、洗い出してみることにあると思います。今回提案してくれた中でも一番鍵を握るのが、駄菓子屋という場の中での大きな存在である「ご老人」の活躍に着目して展開することかもしれません。

例えば、おじいちゃんおばあちゃんの単なる労働の場の確保というだけではなく、長年生きてこられたご老人たちの、それぞれでの国での知恵や薀蓄を、他国の人々が生で聴く機会はそんなに無いと思います。その大きな視点を、子どもはもちろん大人までが聞く機会が得られれば、もしかしたら平和な世界へ貢献する機能を果たす場になるかもしれません。そしてその時に食べる駄菓子は、自分の原点となる子どもの頃の気持ちや風景を思い出すことができる、やわらかなツールとなっていくでしょう。

『駄菓子屋が世界を救う』
『駄菓子屋が世界を救う』

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード