『貯めて!使って!チクデンちゃん』

宇都宮文星女子高等学校(栃木県)
平井佑奈さん(2年)/西根依香さん(2年)/渡邉圭曜さん(2年) 宮本明子 教諭

地震、雷、家事、チクデン

東日本大震災以降も、熊本や広島、北海道など、地震や自然災害が度々おきています。そこで考えたのが、遠隔操作機能がついており、緊急地震速報、温度調節、カスタマイズをリモコンで行えるチクデンちゃんです。充電式下を可能としたチクデンができ、家庭、災害、インテリアで活躍できる救いの手として、私たちとともに非常事態に備えてくれる存在です。

『貯めて!使って!チクデンちゃん』
『貯めて!使って!チクデンちゃん』

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード

受賞者の声

『貯めて!使って!チクデンちゃん』

1、自分たちがデザインの対象に挙げたテーマについて、デザセンでの取り組み前後で、考えや行動が変化したことはありますか?

冷蔵庫を開けるたびにチクデンちゃんのことをずっと考えていました。(渡邉)

冷蔵庫は、私たちの日常でとても大きな存在感があります。当たり前のように私たちの生活にあり、それをもっと便利にしてみたいとチクデンちゃんを通して考えていました。この機会を通していろいろ考えられたことがとても楽しかったです。(平井)

家電製品をテーマに「無いこと・在ること」を考えることは、平成生まれで、なんでもあるのが当たり前という時代に生きてきた私たちにとって難しいことでした。私たちが小学校3年生の時にあった東日本大震災の時のことを思い出すのもやっとでしたが、最近は災害も多く、気になるニュースや新聞の情報を見る機会が増えました。またそうした情報を、携帯だけでは充分に収集できないこともわかり、自分にとってよかったです。(西根)

2、デザセンの参加を通して「デザインすること」について自分たちの考えや行動が変化したことを教えてください。

いろんなところからアイデアをもらうことだということを知りました。日常の中でいろいろ考えながら生活するようになりました。(渡邉)

私たちの中では色や形をつくることだけがデザインだと考えていましたが、「人とのかかわり」を考えることがデザインなのだというように考え方が変わりました。(平井)

テクノロジーも進んだ時代の中で、私たち女子高校生たちの視点だけではなく、様々な世代や立場から、家電に足りないものを見つけることは難しかったです。このチクデンちゃんがデザインなのかどうかもわからないのですが、「本当に実現したらいいな」をデザインしたつもりです。(西根)

チームワーク審査員からのメッセージ

笑顔の絶えない宇都宮文星女子チーム。プレゼンテーション前で緊張している時でも、様々な困難があったことを笑いながら楽しく話す姿がありました。蓄電(チクデンちゃん)と防災に対する熱意、高校生ならではのキュートアイデアは、こうした雰囲気から生まれたのだと感じます。一方で、モノがすべてそろっている時代に生きている彼女たちが、必死で「モノが無いとはどういうことなのか」に思いを馳せ、その「もどかしさ」を形にする想像と創造を続けてきました。そんな彼女たちの素敵な好奇心をもって、いろんな問題に楽しく向かっていってほしいなと感じています。
企画構想学科2年 黒田直子