2018|優勝(文部科学大臣賞)・ニコニコ生放送視聴者賞

『学生のための休み方改革』

有田工業高等学校(佐賀県)
藤瀬裟也佳さん(3年)/中薗優芽花さん(3年)/渕上莉々華さん(3年) 石原恒平 教諭

休みたい日に休める、自由な未来へ

2016年に厚生労働省により行われた調査で、社会人の有給取得率が48.7%で、なんと世界最下位であることが分かりました。理由は「休むことに罪悪感がある」というものが多く、どうすれば有給を取得しやすくなるのか考えました。また、学生も長期休暇などの「休むべきう日」があるだけで「休みたい日に休む」という制度が無いと思い考えました。

『学生のための休み方改革』
『学生のための休み方改革』

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード

受賞者の声

『学生のための休み方改革』

1、自分たちがデザインの対象に挙げたテーマについて、デザセンでの取り組み前後で、考えや行動が変化したことはありますか?

この提案を考えたきっかけは、大人は有給制度があるのになぜ学生は無いのだろうと疑問に思ったことでした。それを掘り下げて考えるうちに、実は大人も有給休暇があっても休みにくい思いをしていることに気がつきました。最初は自分のことだけ考えていたのですが、最終的には大きくものごとを考えることができました。(渕上)

2、デザセンの参加を通して「デザインすること」について自分たちの考えや行動が変化したことを教えてください。

普段プレゼンテーションの勉強はしていますが、これだけ大勢の前は初めてでした。私たちのアイデアをどのような言葉で大きなステージで伝えればよいのかを考え続け、最後は本当にいいものが発表できたなと思います。またこのプレゼンまでのプロセスがデザインなんだなとわかりました。(渕上)

学校では普段、いろいろなモノのデザインや配置を学んでいますが、デザインはアイデアそのものもデザインだということがわかり、幅の広さがわかりました。(中薗)

スライドやシナリオを本番直前まで修正をしてきましたが、この様々な工夫をすることもデザインだということがわかりました。(藤瀬)

チームワーク審査員からのメッセージ

「学生にはなぜ自由に休む権利が無いのか」と考えているうちに「大人も有給休暇はあるが取得しにくい」ことに気がつき、その原因を日本人の罪悪感にあるとし、大人になる前に「休日の価値を上げる」意識改革をデザインしようとしたプロセスは秀逸でした。決勝大会出場が決定してからの1か月間は、この目標を見据え、プレゼンテーションの完成度を高めていましたし、会場入りしてからも彼女たちの好奇心は行動力に直結していて、他校の高校生に自らコミュニケーションを取りに行く積極性には目を見張るものがありました。昨年、有田工業から出場したチームは準優勝で涙を飲みましたが、今年の優勝へつながった喜びもあったことと思います。本当に優勝おめでとうございます!
グラフィックデザイン学科 3年 田中美槻